関節リウマチが原因で、日常の動作が不自由になるなどの障害が残った場合に、市区町村の窓口で申請手続きを行うと「身体障害者手帳」が交付されます。
身体障害者手帳は、障害により日常生活に困難をきたしている方の生活を支え、さまざまなサポートを受けるための証明書となるものです。
身体障害者手帳は、身体障害者障害程度等級表1~6級に該当する患者さんに交付されます。7級単独の場合は対象外になりますが、7級が2つ以上あれば手帳交付の対象となります。
障害の程度に変更がない場合は、身体障害者手帳に有効期限はありません。しかし、障害が軽減された場合など、該当から外れた場合は返却しなければなりません。また、将来的に障害の程度が変化すると考えられる場合は、手帳の交付時に再認定の期日を決め、等級が適切であるか再び審査されます(障害再認定)。
市区町村の窓口で相談
市区町村の窓口へ相談し、申請書と身体障害者診断書・意見書などの用紙をもらいます。
指定医を受診
都道府県の指定医※の診察を受け、身体障害者診断書を作成してもらいます。
関節リウマチの患者さんの場合、指定医は主に手、指、ひじ、肩、ひざ、足など、関節の機能がどの程度の障害かを診察し、診断書と意見書を作成します。
※指定医がわからない場合には、市区町村の窓口で紹介を受けてください。また、診察にあたっては、あらかじめ予約して受診するようにしましょう。
上記の必要書類をもって市区町村の窓口へ申請
申請書、診断書、意見書にご自身の写真を添えて、市区町村の窓口へ提出します。
身体障害者手帳の交付
審査が行われ、身体障害者手帳が交付されます。交付までの期間は地域によって異なりますが、申請から約1~2ヵ月間です。
【注意】申請の手続きおよび必要書類は、各市区町村により異なる場合があります。
身体障害者手帳をお持ちの方に対しては、所得税の減免や公共交通(鉄道、タクシーなど)の運賃割引など、さまざまな支援が行われています。
各都道府県、自治体、等級、機能障害の種類によって受けられるサービスが異なりますので、詳しくはお住まいの各市区町村にお問い合わせください。
平成25年4月1日から「障害者総合支援法」が施行されました。この法律の対象疾患となっている関節リウマチの患者さんは、身体障害者手帳の有無にかかわらず、市区町村において必要と認められた障害福祉サービス等を利用できるようになりました。
各都道府県、自治体、患者さんの状態や家庭環境などにより、受けられるサービスは異なりますが、例えばホームヘルパーによる入浴などの介護、調理や洗濯、掃除などの家事援助、自立した日常生活を送るための訓練、各種相談など、幅広い支援内容が用意されています。
サービスの利用を希望する方は、市区町村に相談・申請しましょう。サービス内容によっては障害支援区分(支援の必要度合いを示すもの)を決定するための認定調査や審査を受ける場合もあります。
2022年11月 XEL47M001A